定着率より「定着実感」

「最近辞めてはいないけれど、なんとなく不安で」

「最近、辞める人はいないけど…正直、いつ言い出されるかと不安で」
そんな声を、経営者の方から聞くことがあります。

たしかに、離職率という数字を見れば“うまくいっている”ように見えるかもしれません。
でも実際には、「まだ辞めていないだけ」で、社員の気持ちは見えづらくなっていることもあります。

だからこそ今、あらためて大切にしたいのが、“定着率”という数字ではなく、
“定着実感”という働き手の気持ち
です。
「ここで働きたいな」「この職場に居心地のよさを感じる」
そんな感覚を、社員が持てているかどうかが、これからの組織づくりの鍵になると思っています。

“辞めていない”だけじゃ、本当の定着とは言えない

たとえば、仕事をサクサクとこなしているように見えても、
心の中では「あと3ヶ月で辞めようかな…」と考えている人がいるかもしれません。

でも本人からは何も言われないし、トラブルも起きていない。
だから、周りからは“問題ない”ように見えてしまいます。

いわゆる「静かな退職」と呼ばれるような状態も含めて、
いまは“辞めないけれど、定着しているとも言えない”というグレーな状態が増えています。

数字としては定着している。でも、実感はない。
このギャップこそが、放っておくと組織の土台をゆるめてしまう原因になるのではないかと思うのです。

定着実感って、どんな感覚?

そもそも、「定着実感」ってなんだろう?
こんな感じでしょうか

「この場所にいていいと思える感覚」

たとえば──

  • ちょっとした会話や表情で「受け入れてもらえてるな」と感じられる
  • 自分のやっていることが、誰かの役に立っている気がする
  • 成長したことをちゃんと見てくれている人がいる
  • 「これからもここで働いていけそうだな」と思える未来のイメージがある

こういった、“じんわり安心できるような気持ち”の積み重ねが、
「ここで働きたい」と思える実感につながっていくんじゃないかなと思います。

定着実感は、毎日のちょっとした関わりで育つ

定着実感って、特別な制度や表彰でつくるものではないと思っています。

むしろ、日々のちょっとした関わりの中で、少しずつ育っていくものです。

たとえば──

  • 「最近よくがんばってるね」とさりげなく声をかける
  • 困っている様子に気づいたら、そっと寄り添う
  • 「○○さんだからお願いしたい」と任せてみる
  • 「この先、どんなふうに働いていきたい?」と未来の話をしてみる

こういうちょっとしたやり取りが、「私はここにいていいんだ」と感じる
きっかけになること、きっとたくさんあると思うんです。

定着実感は、“関わりの中で生まれる感覚”なんだと思います。

数字じゃなく、「ここにいたい」と思える空気をつくる

定着率は大切な指標のひとつ。
でも、そこに安心しすぎずに、「この職場で働き続けたい」と思える空気があるかを感じてみることも、とても大事です。

働きやすさだけでなく、働きがい。
評価だけでなく、信頼やつながり。

そんなふうに、ひとりひとりの「ここにいたい理由」が
自然と育っていく組織を目指していけたら、
数字以上に、人の力が活きる職場になっていくと思うのです。

キャリエールでは、そんな“実感のある定着”を支えるお手伝いを、
これからも現場に寄り添いながら続けていきたいと思っています。

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